大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)1231 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人寺田熊雄の上告趣意について。

論旨は原判決挙示の証拠では原判示第六の事実中被告人がA、Bの二名を教唆し

て本件犯行を実行せしめた事実を全然認めることができないし、Cについては、同

人の犯行の決意をなさしめた証拠とはなり得ないものであるというのである。しか

し、原判決挙示の証拠就中岡山地方裁判所昭和二三年公第六六九号被告人Cに対す

る恐喝被告事件記録中Cに対する司法警察官の被疑者聴取書中同人の供述として判

示第六に符合する「、、、、、お前等ようやらんか、やる度胸があるんかと云つた、、、、」

の「お前等」はCだけでなく同人の他に所論のA及びBをも指す言葉であることは

同聴取書中のCの供述の全趣旨から明らかなところである点等から、被告人は原判

示のごとくCの外A及びBをも教唆して判示恐喝を実行せしめ、またCをしてその

犯行を決意せしめた事実の認定を肯認することができる、そしてその認定には反経

験則の違法はない、されば所論大審院の判例は本件には適切でない。所論は結局事

実審たる原裁判所の裁量に属する証拠の判断取捨乃至事実認定を非難するに帰し上

告適法の理由とならぬ。

よつて旧刑訴四四六条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官安平政吉関与

昭和二五年一一月一六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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